セトレ冬メニュー 開発物語
姫路の料理長 久保田が
冬のコースメニューを完成させるまでを共有します。
久保田は何を考え、何に拘るのか?
1章から5章で一つのコースメニューが出来上がるまでを
ドキュメンタリーでお届けします。
今後12月のメニュー提供スタートまで
物語をお楽しみください。
第1章:冬のテーマ「煮込み料理」をどう表現するか?
メニューを練る。
久保田は常々、料理を通じて地域の生産者さんと
セトレに来られるゲストを
料理で橋渡しをしたいと想っていた。
そんな10月のある日、セトレ冬のメニューのテーマが
奈良の井田から発表された。
この冬は ”煮込みの極致”
煮込むことで素材のもつ旨味の奥行きを深める!
各料理長の思いや個性が発揮される究極の一品!
と題された。
久保田は、生産者さんに足を運ぶ車の中で構想を練っていた。
他の生産者さんの顔も次々に頭に浮かぶ・・・。
久保田はある人の顔が浮かび閃いた。
よし!この冬はこれで行こう!
コースの主役に添えるメニューはこれだ!
「鯛蕪(たいかぶら) 小鍋仕立て」だ!
この一品は、鯛の旨味を蕪(かぶら)に含ませ
寒い冬にぴったりの料理だ。
しかも鍋仕立てにして互いの旨味のきいた汁も存分に味わえる、これこそ極致だと、胸が高鳴った。
久保田は言う
「料理人として、シンプルに「美味しい」と
感じて頂きたいのは当然ですが、
料理を通して食材の産地や生産者さんが
日々手塩に掛けて育てている様子を想像してもらいたい。」と。
次回へと続く・・・